山域:北ア(穂・槍 etc)
2004年9月11日~16日
メンバー:犬塚(リーダー)、矢崎、斎藤、大石、田中(正)、武川
ルート:9/11 甲府=松本=上高地~河童橋~明神館~徳沢園~横尾山荘~本谷橋
~涸沢ヒュッテ
9/12 涸沢ヒュッテ~北穂高岳~飛騨泣き~A沢コル~最低コル~南岳山荘
9/13 南岳山荘~中岳~槍岳山荘~槍ケ岳~槍岳山荘~樅沢岳~双六小屋
9/14 双六小屋~双六岳~三俣連華岳~三俣山荘
9/15 三俣山荘~鷲羽岳~水晶小屋~水晶岳~水晶小屋~真砂岳分岐~真砂岳
~野口五郎岳~真砂岳分岐~湯俣温泉
9/16 湯俣温泉~高瀬ダム~信濃大町=松本=甲府
去年登れなかった槍へ。クライマックスはお手製温泉。今年の合宿はこんな感じの合宿でっす
9/11 晴れ
6:15甲府駅改札前集合。
おや?むっつのザックには光輝くあれがないじゃん!銀マットを忘れたらしい。さらにむっつのザックは異常に小さい。忘れ物か、はたまたパッキングの達人か。その答えはいずれ分かるだろう。
少々遅刻しちゃった人もいたけれど予定通り出発。まずは電車に乗り松本を目指します。みんなお寝む。あっという間に松本到着。バスに乗り換え上高地へ。
上高地から眺める前穂は生憎ガスの中。でも地上にはさんさんと太陽が照りつけています。そんな中出発です。横尾まではゆったりとした道を進みます。後ろを振り返って人数を数えると、1、2、…、7。…7?このパーティーは6人のはず。おお、ご婦人が混ざっているじゃないですか。歳は70を越えているとのこと。にも関わらず健脚で同じペースで歩いています。こういう元気な方と会うと自分もこういう風に歳を重ねたいと思うのです。
横尾でご婦人と別れ、涸沢を目指すのです。途中屏風岩が姿を現しました。天高く聳えています。なぜ人間はこんなところを登ろうと思うのでしょう。不思議なものです。
せっせと歩いて涸沢到着。テント張って飯です。今日は焼きそば。美味しいんだけど肉がない。肉は矢崎さんのお家で留守番らしい。ぐすん、わしは肉食なのに…。でもそんな肉に飢えた気持ちを忘れさせてくれたのが満天の星空です。こんな夜空は見たことない!星また星の星空。こんなのに値段をつけるほうが間違っている。きれいな星空:priceless。流れ星を二つ見る。願い事は、…秘密です。何時までも見ていたかったけど明日に備えて寝ることとします。
9/12 快晴のち曇り
3:30起床。朝食はコーンフレークなどです。もう我慢できない!コーンフレーク最高。テントたたんでいざ出発。北穂まで急な登りです。ザックの重さのせいもありなかなかペースがあがりません。
どうにかこうにか北穂到着。!
北穂からは360°の大展望。槍も見えます。しばし感動に浸る6人。しかしそんな感動に何時までも浸ってはいられないんです。そうです、今日はキレット越えです。そうなんです。気を引き締めていざ出発。慎重に下り始めます。
去年断念したナイフリッジ到着。おや、足場がつけられているし、クサリも増えてんじゃん。…ちょっと幻滅。みんな怖がりながらも通過。しかしむっつには肝っ玉冷やされました。ナイフリッジをまたいでんじゃん!?彼はきっと大物になるでしょう。
次は飛騨泣きです。慎重に通過。想像していたほどの恐怖はなかったのです。ここで気付いたのはよっぽど他人の歩きを見ている方が怖いこと怖いこと。みんなが通過し終えるまでにどれだけ寿命が縮んだことか。
A沢のコルに着いてやっと一息つきました。ここで昼食。今日はそば。自分的にはあまりいただけるものではありませんでした。どうにかキッレト越えを果たし、南岳小屋へ。
予定を大幅に遅れるものの無事で何よりです。出発したときの天気が嘘のように小屋に到着してからはガスってきました。今日の夕飯は手巻き寿司。みんなで巻き巻きしました。今日はウノして就寝です。
9/13 曇りのち晴れのち曇り
今日はガスってます。準備してヘッドラ点けて出発です。南岳~大喰岳まではガスりまくり。槍から何も見えないのか。そんな雰囲気がパーティーを包んでいたそのとき、前方に見えるあれは、…、おお、槍じゃん!天空の城ラピュタを見つけたときのような感動が一同を襲います。
槍ヶ岳山荘に着くと西側以外は丸見え、筒抜けです。みんなハイテンションで槍を目指します。頂上からは双六付近に雲がかかっているのを除けば感動的景色が眺められました。みんなキレットを越え、槍の先っぽに立った感動に浸っています。もう好きなだけ浸りなさい。
一段落着いたところで山荘まで戻ります。みんなの足取りは羽が生えたように軽やかです。今日はここまで思いのほかいいペースです。テントを張るには早い時間だったので、足を伸ばして双六小屋まで行くことにします。
西鎌尾根の途中で昼食です。このころにはガスが僕らを包んでちょっと寒いです。今日はうどんです。暖まりましょう。初の試みだったそばとうどん。この勝負うどんに軍配が上がりました。双六小屋の手前ではライチョウと遭遇しました。ガスの中3匹が寄り添って戯れています。夢中でシャッターをきります。温暖化の影響でその存在が危ぶまれているライチョウ。ライチョウを守ってあげたいとただただ思うのでした。
しばらくするとガスも晴れ、小屋とその後ろに丸っこい双六岳が見えました。小屋が見えてから結構下りました。小屋到着です。
今日の夕食はパスタです。僕はイカスミにあたりました。美味しいんだけど口が黒くなってみんなの笑いものです。でもなかなかのお味でした。今日はジェンガです。なかなか難しいです。第二ラウンドはウノです。白熱です。恒例となった食後のお遊び。合宿には欠かせません。そして今日も深い眠りの中へ落ちていくのでした。
9/14 雨のち晴れ
夜中は風がひどかったなと思いつつ起床です。時折雷が光っています。テントたたんで小屋で様子をみることにします。小屋内は甘い誘惑でいっぱいでした。牛丼、りんご、…。甘い誘惑に負けた僕は牛丼を食べ、肉パワーを補充したのでした。
天気予報によると寒冷前線が南下しているとのこと。僕は悩みます。今日は最低でも三俣山荘までは行きたいところです。道中には双六岳、三俣蓮華岳が腰を据えています。巻くことも可能です。待っていても天気は回復しないと踏んだ僕は行動開始を決意します。二つのピークを踏むルートを選びます。
雨が小康状態になったところで歩き始めます。双六岳はのっぺりしており、地図に書いてある通り迷いやすそうだと思いました。雨がレインをたたく中山頂を目指します。山頂です。何も見えません。山頂を踏みしめることに意味があるのだと自分に言い聞かせます。
山頂で一息ついてさあ出発というときに恐れていたことが起こります。雷です。遠くですが、確かにあのおぞましい鳴き声をあげています。今雷がここまで来れば間違いなく彼の標的は我々になるでしょう。判断ミスという言葉が頭をよぎります。逃げるように出発です。下っているとライチョウが僕らの前にいるじゃないですか。僕らの進行方向に逃げるもんだから追いかけっこです。脅かしてごめんね。
やっとの思いで三俣蓮華岳到着です。結局雷が鳴ったのはあの一回だけした。しかし相変わらず雨と風が強い状態です。写真を撮る気にもなりません。さあ山荘を目指しましょう。道が川になっています。山荘に着く頃にはみんなびっしょりでした。
テン場の申し込みをしていると驚愕の事実が僕らに突きつけられたのです。野口五郎小屋は今年からテン場がなくなったそうです。さらに営業は8月の下旬に終わっているということでした。槍・穂の地図の小屋はちゃんと確認していたのですが…。でも冬季小屋が使えるそうなのでひとまず問題解決としましょう。テントで暖をとりつつ昼食です。ラーメンがうどんを押さえて一番美味しいということが判明しました。
みんなのテンションが下がったこういう日には最終兵器投入です!リーサルウエポン、DVDです!なんと斎藤君のザックの中にはDVDプレイヤーが仕込まれていたのです。トリプルX上映会開始です。一同山にいることも忘れ必死に画面に食いついています。う~ん、最高でした!斎藤君ありがとう!
山荘の人のご好意により自炊場で夕飯です。こういう状況では人の優しさがいつも以上に染み渡ります。今日はかに雑炊です。こりゃ、今回ナンバーワンの美味さでした。小屋を出る頃には雨もあがり、なんと槍が見えています。あの雨が夢のようです。明日登る鷲羽岳も見えます。また明日も頑張ろう!そう思えた一瞬でした。遊んで、おやすみ…。
9/15 快晴
今日の予定は野口五郎小屋まで。時間次第では湯俣まで下りるといった感じです。みんなもうヘッドラウォークも慣れた感じです。東の空が白んできました。少しずつ赤く染まっていきます。神聖な気持ちになります。
鷲羽岳到着。
2~3分早ければ山から上がる太陽が見られたのですがこれでも十分です。全身に朝日を浴びて今日一日のパワー充電です。パワーを充電したところで水晶小屋を目指します。
歩いていると足元でジャリジャリという音が。よく見ると霜です。氷が張っているところもあります。そういえば昨日の夜は寒かったけどまさかここまで寒いとは。季節の移り変わりは早いものです。
水晶小屋着。東の方に浅間山が見えます。噴煙がきれいに南の方に伸びています。そういえば昨日山荘で見たテレビで噴火のことを言っていたのを思い出しました。遠く彼方まで流されていく噴煙を見て噴火のすごさが感じられました。目を転じると水晶岳が見えます。片道40分。予定にはないですがここまで来たら行かないわけには行きません。空身で水晶岳へと向かいます。水晶岳制覇です。さあ、次、次!
真砂岳分岐に10時までに到着したら湯俣まで行くと決めていました。ちょうどその時間に着いたのでみんなの体調を確認し、湯俣まで行くことにします。ってことで野口五郎岳は空身ピストン。途中謎の看板に騙され、真砂岳に登りつつみんなヘトヘトになりながらも野口五郎岳登頂。かの芸能人、野口五郎の芸名はこの山に由来するのです。相変わらず天気はよく、360°の展望です。山肌は少しずつ秋に向かってお色直しの真っ最中です。お色直しが終わったらさぞきれいなことでしょう。
昼飯は今日の行動時間のことも考え行動食とします。湯俣へ下りる竹村新道は手ごわい野郎です。のんびり歩いた後およそ1000mの高さをコースタイム1:45で下るのです。くねくね下っていきます。
途中川が見えます。おやや、湯気です、温泉です!硫黄の匂いも漂っています。もう少し下ればこの汚染された体ともお別れです。一同その思いだけで一心不乱に下ります。湯俣に着いたときには足の裏はしわくちゃでした。
テン場の申し込みに行きます。小屋の人のご好意により内湯にタダで入れることになりました。一同地面に頭を擦り付けんばかりに感謝します。乳白色の温泉。最高です。石鹸もあります。何度も何度も体中を洗い、浄化完了。みんないきいきしています。夕飯は焚き火を囲んでのカレー。僕のミスで少々辛かったがそこはご愛嬌。いつものようにみんなで遊んで寝るのでした。
9/16 快晴
今日は温泉掘って娑婆へ戻るのです。川を遡り、温泉スポット到着。温泉造りに精を出します。いびつながらも温泉完成。そのいびつさからか結局入浴したのは僕だけでした。
でもこれもいい体験でした。昼食にマーボー春雨を食い、いよいよ下山です。
舗装路と聞いていた僕と田中君は不覚にもビーサンで歩き出したのです。ところがどっこい。普通の山道です。しかし僕らは負けません。山道を歩きとおし舗装路へと降り立ち、しばらく歩いて高瀬ダム到着です。公衆電話でタクシーを呼び信濃大町へ。
駅前で食堂に入り、一同もくもくと飯にがっつきます。近くのスーパーで暇を潰し、電車を乗り継いで甲府へと帰って来たのでした。
そうそう、どうやらむっつはパッキングの達人のようです。銀マット以外にはこれといって忘れ物はありませんでした。さすがむっつです。
今回の合宿は非常に達成感のある合宿でした。みんなでキレットを越えることができたし、景色も最高!一日雨に降られたもののそれ以外は本当にいい天気。こんな天気に恵まれた合宿はないよと念を押したほど。この経験を元にさらにステップアップしていきましょう!
【犬塚】
行程:
9月11日(土) 1日目
甲府06:15、06:45~(電車)~松本08:31、08:55~(バス)~上高地10:35
上高地11:00~河童橋11:05、11:10~明神館12:00、12:10~徳沢園12:55、13:05~横尾山荘14:00、14:15~本谷橋15:15、15:25~涸沢ヒュッテ17:30
9月12日(日) 2日目
涸沢ヒュッテ 05:20~北穂高岳09:00、09:30~(飛騨泣き11:00頃通過)~A沢コル11:45、12:40(昼食)~最低コル14:00、14:15~南岳山荘15:40
9月13日(月) 3日目
南岳山荘04:40~(中岳06:15通過)~槍岳山荘07:20、07:30~槍ケ岳07:50、08:00~槍岳山荘08:15、08:30~(途中で昼食)~樅沢岳13:05、13:10~双六小屋13:40
9月14日(火) 4日目
双六小屋06:45~双六岳07:45、07:50~三俣連華岳08:40、08:45~三俣山荘09:30
9月15日(水) 5日目
三俣山荘04:20~鷲羽岳05:35、05:55~水晶小屋07:15、07:17~水晶岳07:45、08:00~水晶小屋08:18、08:30~真砂岳分岐10:00、10:10~真砂岳10:25~野口五郎岳10:45、10:55~真砂岳分岐11:2011:30~湯俣温泉16:50頃
9月16日(木) 最終日
湯俣温泉13:20頃~高瀬ダム16:00頃
高瀬ダム16:40頃(タクシー)~信濃大町駅17:20頃、19:53~(電車)~甲府駅22:50